木村佳乃(以下、佳乃)
ユースケ・サンタマリア(以下、ユースケ)
萬田先生(以下、萬田) |
ユースケ |
えー佳乃くん、今日先生に聞きたい事ってどういう事? |
佳乃 |
はい、さっそく私、今日も予習してきましたので、こちらの方をご覧になって下さい。 |
VTR:恋は何年で冷めるのか?(理由も合わせて答えなさい)
どんなに愛し合っていても恋はいつか冷めてしまうもの。
ならば何年で冷めてしまうのか?永遠の恋はないのか?
まずは、恋は必ず冷める説。
アメリカの人類学者、ヘレン・E・フィッシャーの報告から。
世界62ヶ国で『離婚』についての調査を行ったところ、結婚してから4年で離婚するカップルが最も多かったのです。
では、なぜ別れは4年で訪れるのか?そのヒミツは、人間の本能に隠されていました。
フィッシャーによると、4年という期間はゴリラやオラウータンなどの類人猿が1人目の子供を生んでから次の子供を生むまでのサイクルであり、このサイクルは霊長類全般にしみついているらしいのです。
つまり人間の本能に従えば、恋は4年で冷めきる。
反対に、恋は永遠に続く説。
アメリカの医学博士、テレサ・L・クンショーの研究から。
人間は恋をしてドキドキしていると、脳内にPEA(フェニールエチルアミン)という覚醒剤に似た物質が分泌されているのです。
逆に恋が冷めてきた人は、脳内にPEAの分泌量が減ってくるため相手にドキドキするような感情を持てなくなってくるのです。
という事は、PEAが分泌され続ければ、恋は永遠になると言えます。
では、どのようにすれば恋の原料PEAは作り出せるのでしょうか?
簡単な方法では、ロマンチックな気分に浸る、という事。
甘いラブストーリーの映画やドラマを見ればPEAの分泌量は増えます。
また、身近な食べ物でもPEAは増加します。
例えば、チョコレートやダイエット炭酸飲料など。
このようにPEAの効果を活用すれば、永遠の愛を手に入れることができるかも!
一体どちらの説が正しいのですか? |
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佳乃 |
(VTRを見終わって)
先生、いかがですか? |
萬田 |
どちらも一理ありますけど…。
私はですね「年齢を重ねると共に恋は永遠に近付いていく」説。 |
佳乃 |
あ、なんかスゴイ素敵。 |
ユースケ |
ロマンチックな説やねえ! |
萬田 |
でも分かりました? |
佳乃 |
でも具体的に言うとどういうことなんですか? |
萬田 |
ここでこのフリップを…。 |
佳乃 |
あ!教材が。 |
ユースケ |
わざわざ作ってくれたのよ、先生。 |
萬田 |
(フリップを見せて)
若い頃は、体全体がハートだった気がするんですね、私。 |
ユースケ |
全てが。 |
萬田 |
胃も腸もなにもないハート!だから心臓だけ。
だからもう食事もしないで恋だけしてればいい!みたいな時期もありましたね…。
今は私は、こうですね…
(フリップの紙を剥がす) |
ユースケ |
(フリップの「今も若いけど現在」という表現を指して)
っていうか、単純に「今も若いけど」ってどうなんです? |
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<一同爆笑>
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萬田 |
これはちょっとね書かせていただきました。気分は若いっていうことで。気分は!
(フリップを指して)
そして、このハートの周りをマルが囲むようになったっていうのは、信用、信頼があったり、忍耐だったり、いろんなことがあっても男と女の続いていく方法って言うのを見つけたことが、白です。
だから今現在わたしは丸いんです。 |
ユースケ |
ま、ハートの大きさは変わってないですよね。
その周りに、ある意味なんて言うのかな、筋肉が付いたと言いますか…、経験をいろいろ重ねて。 |
萬田 |
そうですね。
筋肉であったり、贅肉の部分もあったり・・・。
まあ、こういう風になるには「下手な鉄砲数打ちゃ」っていう数が良いとは思えませんけど、質のいい恋愛がいいと思いますけども、怖がらず、どんどん…
(佳乃をじっと見ておどすような口調で)
恋愛してくださいよ!!
噂によると、あんまり恋愛してないとかって。 |
佳乃 |
え?!どんな噂ですかそれって? |
ユースケ |
どこでそんな噂が流れてるんです? |
萬田 |
館内でず~っとスピーカーで… |
ユースケ |
館内で?スピーカーで? |
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<一同爆笑>
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萬田 |
若い頃っていうのは、そうですねー
たった30分の恋とかもありましたしね。 |
佳乃 |
30分!? |
萬田 |
高校生の頃、結構紹介とかって流行ってて、まあお見合いですね。
相手は野球部の方で。 |
ユースケ |
男らしいですね。 |
萬田 |
会ったときは丸坊主でガッチリしてて、イイ感じじゃないって感じだったんですけど、
何にも話さないで素振りばっかりしてるんですよ! |
佳乃 |
え?素振り? |
ユースケ |
ぶんぶん!ぶんぶん!! |
萬田 |
持ってないんですよ、バットは。
ないけどおじさんの傘のゴルフと同じように、なんかそればっかりやってて、30分くらいで頭クラクラきて、それですぐ帰ろうと思いましたもんね。
とにかくどうにか傷つけないように。 |
ユースケ |
逆に長い、最長の恋愛っていうのは? |
萬田 |
最長って言うのは、現在進行形ですけど…、15年くらいですけどね。 |
ユースケ |
15年!
30分から15年っていうのは、ものスゴイ広い。
佳乃ちゃんは最長って言うのはどのくらい? |
佳乃 |
2・3年ですね。 |
ユースケ |
3年が最長。 |
萬田 |
でも2・3年って言ったって、(年令が)まだ23でしょう? |
ユースケ |
結構長いほうですね。 |
萬田 |
長いほうだと思う。
私が23の頃は長くて何ヶ月だったり。 |
ユースケ |
20代ぐらいの頃の恋愛で冷める原因っていうのは何だったんですか? |
萬田 |
結局…、築き上げようっていう自分の気持ちがなかったってのはあるでしょうね。 |
ユースケ |
ああ。まず二人の愛を。 |
萬田 |
そう、愛を。
修復しようとか、その人の良さを出してあげようとか、いいところ見ようっていうのは、なかったですから…。
15年くらい続いてるっていう人とは…、外国行った時、食事をしてるときに私が一生懸命喋ってるのに寝ちゃったんです。 |
ユースケ |
疲れていたんでしょう。 |
萬田 |
あれでもし私が若かったとしたらもうダメだったでしょうね。
そのまま寝かせたまんまどっか行ったと思いますけど。 |
ユースケ |
それ、ひどい話だな。 |
萬田 |
いや、でも30前になったあたりからは、相手が寝てしまった時にちょっと涙は出てきましたけど寝てしまった理由をちゃんと聞きましたし、最近では私が寝てしまいますけどね。 |
ユースケ |
でも先生も自分が話してる時に相手がこっくりこっくり寝てしまって泣くって言うのはスゴイですね。 |
萬田 |
あ、だってもうすごい悔しかったから・・・、今だったら「この人疲れてるんだな」とか思いますけど、その時は私がつまんないのかっていう悔しさですよね。
だからそういう風に言ったり、修復しようと思ったりした人とは15年ですよね、なんだかんだありながら。
だから4年説と永遠説が有ったけど、(佳乃に向かって)今はどっちでもいいんじゃないですかね。
(フリップを再び出して)
だからやっぱり「年齢を重ねると共に恋は永遠に近付いていく」説っていうのは、これはやっぱりねー、ちょっと覚えておいて下さい。 |
佳乃 |
それでは、恋愛について1番難しいことや、先生がいつも考えられることは何ですか? |
萬田 |
それは難しいと思うから難しいんですわ。
人間はどうせ無くなっちゃう訳でしょう? |
ユースケ |
最終的にはね。 |
萬田 |
ね、だから思い残すことなくやればいいっていう私の持論はありますけどね。 |
ユースケ |
あ、もう溜め込むよりも後悔しないように。 |
萬田 |
それでホントに愛する人と一緒に死んでいく。
失楽園なんかよかったですけどね。
まあ、あれはちょっといろんな問題はありましたけど。 |
佳乃 |
あ、私出演してたんですよ。 |
萬田 |
あ、そうだ。 |
佳乃 |
ハイ!死ぬっていう気持ちが私にはちょっと分からないかもしれないって森田監督にお話したら、「僕も死を肯定してるわけじゃなくて、これは一つの夢物語として、死ぬからどうのとか思わないでくれ。」って言われて、そうかいいのかって思いつつ…。 |
萬田 |
だから、この人と一緒に死にたいっていうくらいの恋愛してないのかもしれない。 |
佳乃 |
やっぱり、そういう事なんですかねえ。 |
萬田 |
できなかったけど「ああ分かる」っていう人は多かったと思いますし、あれを見て、失楽園を見て。 |
ユースケ |
こんな愛もあるんだなと、もし出来るならこういう愛もしてみたいなとか思ったり、こういう愛はイヤだなと思ったりとか。
よーし、俺もやるかな失楽園。 |
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<一同爆笑>
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萬田 |
何それ? |
ユースケ |
ファイヤーラブを、一発!
生きているうちに。 |
佳乃 |
すごいですね、あの映画見ました? |
ユースケ |
いや見てないんです、まだ。 |
萬田 |
私、見ましたよ。 |
ユースケ |
見ます!見ますから!! |