木村佳乃(以下、佳乃)
ユースケ・サンタマリア(以下、ユースケ)
荻野目先生(以下、慶子) |
慶子 |
え~ズバリ「どんな愛情表現が恋人の心を動かすのか?」
先生の説を教えて下さい |
佳乃 |
はい。
え~私の説は「優しさと思いやりに溢れたボディ・ランゲージ」だからセックスも含めてとても重要なことだと思っております。 |
ユースケ |
おいおい、、、
今までね、なかなかこの番組ずっとやってきたんですけれども、セックスについてっていうのはあんまり語られなかったんですよ |
慶子 |
でも、私も表立ってはあんまりこういう場所(番組)でねぇ、したことは無いですものね |
ユースケ |
まぁいっぱいあるって言ってもね、
すごい話しだと思うんですけども |
|
<一同爆笑> |
佳乃 |
「優しさと思いやりをもった愛情表現」とは具体的にはどういうことなんですか? |
慶子 |
人と出会ったときに、何からその相手を知るかって言ったら会話からなんとなく色んなことがわかって来ますよね |
佳乃 |
はい |
慶子 |
でも、「相手に触れる」っていうのはやっぱりこういう交す会話以上にとても自分が出る!
だから本当にこう(自分の左手で右腕をそっとなで)ふう~っとなんかやさ~しく触れられると、とてもこう、慈しまれているっていうのかしら大事にされていると思ったり、あるいは!(と声を荒げて)情熱を感じたり |
佳乃 |
あぁ~ |
慶子 |
せっかくお互いが触れ合って感じられるものならばそれを意識して行いたいと思うんですよ。
それが無意識な人が結構いらっしゃったりするでしょう。 |
ユースケ |
あぁ~ |
慶子 |
あるいは、こう元気がないときでも、ちょっとこう手を握ってくれるとかねそういうのだけでもずいぶん違うでしょう |
ユースケ |
そういう意味で、
セックスというのも非常に重要だという、、 |
慶子 |
ええ、それはとてもそう思いません? |
ユースケ |
いや、思います思います |
慶子 |
やっぱり私はあの~セックスというのはなんか魅かれ合った者同士が生み出すエネルギーだと思っていて、 |
ユースケ |
あぁ!! |
慶子 |
だから例えば何かに表わすとしたらこう、
(手をかざし)
カミナリの『雷鳴』!
(手で稲妻を描く) |
佳乃 |
ふ~ん! |
慶子 |
天から降りてくるけれど |
ユースケ |
『ババババッ』っと |
慶子 |
逆にこう、登って行く感じ。
(指先を稲妻の逆を辿り)
ああいう感じ、光がこう発進するような電気が体をこう、『ふっ』と通り抜けて行くような |
ユースケ |
あぁ、、、、 |
慶子 |
でなんかすご~く二人して遠~い所に『スッッ!』って抜けてくような、
それはなんかとても生きていることのエネルギーをすごく感じる瞬間! |
ユースケ |
あぁ、、、 |
慶子 |
だから大事! |
佳乃 |
う~ん、、、 |
慶子 |
なんかそれはこう、、
本当に心の深い絆がないとやっぱりそこまでは辿り着けないと思うし |
ユースケ |
う~ん、、、 |
慶子 |
例えば『良いセックス』っていうことも相手の体の状況とかもすごく大事。
自分の状況も大事だけど |
佳乃 |
はい |
慶子 |
コンディション。
「今、大丈夫なのかなぁ?」って終わった後も「疲れてないかしら、、、?」とか
そういうことはとっても気を着けて観察してるっていうのかしら |
ユースケ |
ほぉ~(ほとんどため息) |
慶子 |
観察というより「見ている」自然にね。 |
佳乃 |
ほぉ、、、 |
慶子 |
だから、あらゆる言葉から始まって、触れることから始まって「いたわる」っていうのかな? |
佳乃 |
はい。 |
慶子 |
それが私にとっての「恋愛の表現」においての大事なこと。 |
ユースケ |
でも先生ぐらいのそういうある意味領域っていいますかそういう感じ、 |
慶子 |
あははは(と無邪気に笑う) |
ユースケ |
を受ける方っていうのは今もしかしたら少ないのかもしれませんね |
慶子 |
今こう語られる場所がまず少ないじゃないですか。
日本ってで、自分がそういうこと知る前に、とても知りたかった時にもどこにそれを求めて良いのか?わからなかった |
佳乃 |
うん |
慶子 |
誰に聞いていいのかしらとか |
ユースケ |
うん |
慶子 |
でね、やっぱり少ないんだなぁとか思って、
で何年か前に私浅草の『ロック座』という所でストリップの劇場なんですけれどね、そこで演出する側作る側をやったことがあって |
ユースケ |
あぁ、ストリップの演出をするっていうことですか? |
慶子 |
はいはい。
で、やっぱり自分でもそういうものを見たことがなかったので色んな資料を見たときに、ダンサーとして出る方がAV、、、アダルトビデオ |
ユースケ |
はい! |
慶子 |
に、お出になってた方がいたから
何本か初めて見たわけですね |
佳乃 |
はい |
慶子 |
びっくりしちゃって、、、 |
ユースケ |
僕はよく見てますけどね(大真面目) |
慶子 |
そう、あははは(大爆笑) |
|
<一同大爆笑> |
ユースケ |
僕は、本当ええ。高校卒業ぐらいに、ちょうどそういうのがあるんだということがわかって
「えっ!」と思ってその、、、ドキドキしながら見たわけですよ。 |
慶子 |
はい |
ユースケ |
で、「うひゃ~!」と思って、
「すげぇ~」と思ってそれから今に至ってるんですけど |
慶子 |
あはははは(笑) |
|
<一同爆笑> |
ユースケ |
でもその、僕より下の世代ってのはね、
あれが当然で例えばああいうことやるもんだと、例えば女性とのセックスだって |
佳乃 |
あぁ間違ったことになると |
慶子 |
だからそれが一番ね、
私見たとき「こわいなぁ」と思いました |
ユースケ |
そうなるとやっぱり女性は大変だなぁと思うんですよ |
慶子 |
あういうものに慣れてしまうと、いざそういう場面に自分が遭遇した時についなんか(とあわてる仕草) |
ユースケ |
『どりゃ~!』みたいにね |
慶子 |
(笑いながら)
なっちゃうんじゃないかと |
ユースケ |
勢いでなんか行っちゃうみたいな |
慶子 |
そうなっちゃうんじゃないかと思ってね |
ユースケ |
ですから、あのビデオなんかは「こういうところが見たいでしょ」っていう所なんかをがぁ~っとまとめてっていうまぁそういう事に乗っ取って作られてるというのもあるんですけどね |
慶子 |
じゃぁ何にそういうことを知りたい時に求めればいいのかなぁって思って、
だから私はその(ロック座で演出を担当していた)当時にね大分いろんな映画とかビデオとか音楽とか聞いたり、したんですけど |
ユースケ |
ありました、なんか? |
慶子 |
結局見直して見て、あぁなかなかよく出来てるなぁと思ったのは『エマニュエル婦人』 |
佳乃 |
ふう~ん |
慶子 |
さっき言ってた、相手に触れていく感覚、
そういうものを含めてやっぱりとっても良く知っている人が撮ってると思いましたね |
佳乃 |
ふぅ~ん! |
ユースケ |
あれ、ですから女性もいっぱい見てるんですよね |
慶子 |
うん、そう!
感覚をちゃんと大事にしている人が撮っているなぁとすごく思いました |
佳乃 |
うん |
|
佳乃 |
先生が恋愛において一番難しいと思われる点はどんな所ですか? |
慶子 |
う~ん、やっぱりこうつい甘えてしまったりすると馴れ合いになっちゃうっていうのが私は一番怖いんですね |
ユースケ |
うん |
慶子 |
だから私はたまたま好きだった人が年上だったせいもあると思うんですけど言葉使いをなるべく敬語を崩さないように |
ユースケ |
えっ!? |
慶子 |
だから「なになにでしょ」っていう言い方は本当にしない「なになにですよね」とか「なになにされます」 |
ユースケ |
「されます?」 |
慶子 |
そういう言い方を、自分の中であえてとても気をつけてましたね |
ユースケ |
それを意識してそういう風にやっていたわけですか |
慶子 |
とっても気をつけてましたね |
ユースケ |
それでもやっぱり例えばねおつきあいしていて、慣れじゃないですけどずっと長い時間一緒にいるとねセックスってやつも奥が深いとは言いますけどだんだんワンパターンなものになっていきませんか? |
慶子 |
う~ん、だからそういうものになりやすいから趣向をかえるとか |
ユースケ |
はぁ~、、、(感心) |
慶子 |
後はね、これ、変な風に勘違いされると困るけれど |
ユースケ |
はい。 |
慶子 |
人間のこう、、、触れる感覚を意識し直したい場合ってこう目を閉じるっていうよりも目隠しをして相手に触れる
例えばきれいな彫刻とかをこう見ないで触れると(触れる仕草)見えて触れてるのとまるで違う、、、、
そういうのをお互い惰性になったときに本当にもう一度何を取り戻したいのかっていうときに何かの感覚を消す(といって顔をおおう) |
ユースケ |
消す! |
慶子 |
うん。
やっぱり見えなくなったときに相手の存在感あるいはなんかこう、、、匂いだったり |
ユースケ |
うんうんうん、そういうのが強く感じられる |
慶子 |
でも、変に誤解されるとSMとかあっちに行っちゃう人もいるかも知れないですけど、そうじゃなくて |
ユースケ |
そうじゃなくてと |
慶子 |
本当に『五感』っていうものを取り戻したい時にはやっぱり何かの感覚を自分のなかで色々試してみれば良いと思う |
ユースケ |
う~ん |
慶子 |
私はね、人間に生まれてね、一番ありがたいと思っている感覚は『官能の感覚』 |
ユースケ |
官能! |
慶子 |
で、それはやっぱり男性がいて女性がいて2つのモノが存在しないとできないでしょう |
佳乃 |
うん(おおきくうなずく) |
慶子 |
後はやっぱり見るとか聞くとか触る、それは一人でも出来ることだけれども
『官能の感覚』においてはやっぱり愛しい人と出会えたときに |
ユースケ |
うんうん |
慶子 |
で、相手が又そういうものをちゃんと求めて「高めて行こう」っていう相手だった時に |
ユースケ |
あぁ |
慶子 |
ほんっっとに『生きているってこういうこと』っていうような感覚が得られるんですよね |
佳乃 |
うん |
ユースケ |
だから子供を作るためだけの行為ではないですからね人間はね |
慶子 |
う~ん、やっぱり、その、喜び合うっていうのかしらお互いに |
佳乃 |
う~ん |
慶子 |
それをとっても大事にしたいって私は思いますねぇ |