木村佳乃(以下、佳乃)
ユースケ・サンタマリア(以下、ユースケ)
南先生(以下、南) |
<全員、ボードの前に立っている>
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ユースケ |
さあ、これはですね、見て分かる通り『恋人の理想にどこまで合わせられるか?』という事で、
ここに7つの項目を用意しておりますので、それぞれ「合わせる」「合わせない」に分けて欲しい。 |
分ける項目:
化粧、髪型、態度、交友関係、服装、デート、趣味 |
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ユースケ |
じゃ、まず“よったん”から!(笑) |
佳乃 |
これ、迷いますよね。
<考え中>
はい、先生終わりです。 |
<結果>
「合わせる」
:デート、態度
「合わせない」:交友関係、趣味、服装、髪型、化粧 |
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ユースケ |
なるほど、「合わせる」のは、デート、態度。
これはまあね、デートというのは、彼氏に「ここ行こう」って、 |
佳乃 |
連れてってくれるんでしょ。
ついてきます。 |
ユースケ |
態度っていうのは、これは? |
佳乃 |
いや、なんか気に触ることがあるんだったら、直します。 |
南 |
素直だなあ。 |
ユースケ |
あと髪型。 |
佳乃 |
好き嫌いはあるじゃないですか、その人の。
例えば、髪型は短い方が好きとか、長い方が好きとかあると思うんですけど。 |
ユースケ |
「佳乃、角刈りにしてくれ」
「角刈り頼むよ」 |
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<一同爆笑> |
佳乃 |
でも、好きだっていうものには近付けたい気持ちはあるんですけど、それがあんまり突飛なものだったら嫌ですね。 |
ユースケ |
じゃあ、「角刈りがいい」って言われたら、まあちょっと、、、、 |
佳乃 |
でも、角刈りが好きなのか、、、
そうかしてあげたいけども、角刈りはちょっと、、、って感じ。 |
ユースケ |
角刈りはな。
で、交友関係は合わせない、っていうのはどういう事? |
佳乃 |
私ね、女の子のお友だちすごくいっぱいいて、
「その子たちと遊ぶな」、って言われても、それはやっぱり昔からのお友だちなんでそれはちょっとできない。 |
南 |
大事ですよね。 |
ユースケ |
「その子たちと遊ぶな」っていうのは、その男性に問題がありますよね。 |
南 |
なかなかいい分け方だと思いますよ! |
ユースケ |
いいですか、先生? |
佳乃 |
良かったあ。 |
ユースケ |
何が基準でいいんでしょう。 |
南 |
しかし、ちょっと甘いな! |
佳乃 |
甘い!? |
ユースケ |
じゃ先生、見本を見せて下さいよ。 |
南 |
髪型なんてものはですね、髪なんか切ったって伸びる!!合わせてよし!! |
ユースケ |
合わせてよし。角刈りにしろ、と。 |
南 |
そう。
だってね、化粧とかも、佳乃くんは素顔メイクですよね。
ひょっとして、つけまつ毛とか似合うかもしれない。自分の知らない自分を発見できる。
こんなもの(化粧))、合わせてよし!ねっ。
そしてですね、趣味なんか、どんどん合わせてよし!! |
ユースケ |
合わせまくり。 |
南 |
だってね、
もし彼がサーフィンしてるとしますよね。
サーフィンやったことありますか? |
佳乃 |
ないです。 |
南 |
やれるチャンスが来る!! |
佳乃 |
そうですよね。 |
南 |
うん。
全然合わせてよし。 |
ユースケ |
合わせよう、と。
自分の体験も広がる、という事ですね。 |
南 |
そうそうそう。 |
ユースケ |
態度。 |
南 |
態度は絶対合わせちゃダメ。 |
佳乃 |
あらっ!? |
ユースケ |
態度合わせちゃダメなんですか? |
南 |
ダメ!だって、これは佳乃くん自身だから。
もし佳乃くんがすっごくおしゃべり好きだとしますよね。
で、彼は静かな方が好き。
そしたら黙ってなきゃいけない。
絶対自分らしさが出ない。
自分を分かってもらえない。それはダメ。 |
ユースケ |
それに、陰気な2人ですよ。
しーんと黙ってじーっと。 |
南 |
ダメですね。で、交友関係。
これは、もちろん合わせない。
服装なんていうものはですね、もう分かりますね。合わせてよし! |
ユースケ |
デートは?先生。 |
南 |
デートはね、これは微妙ですね。
あっち行きたい、こっち行きたい、っていうのは、いろいろ合わせてよし!なんですけれども、頻度。
佳乃くんは、毎日会いたい。
でも、彼は週に1回でいい。
どうしますか?合わせちゃダメ! |
ユースケ |
合わせちゃダメ!? |
佳乃 |
ダメなんですか? |
ユースケ |
今日は、非常に先生然とした先生でございますね。 |
南 |
そうですよ。 |
ユースケ |
ちょっとした威圧感もあるしね、先生。
いいですね。 |
南 |
(いばった風に)はははは。 |
佳乃 |
先生、どうして合わしちゃいけないんですか?デートは。 |
南 |
えっ、だってストレスたまりますよね。
毎日私は会ったり、電話したりしたいのに、彼は週に1回で十分、なんて思ってると、佳乃くんの体に悪い! |
ユースケ |
自分の意見も言いながら、自分のわがままも言いながら、向こうの意見も聞きながら中間をとる、という事であんまり合わしちゃいかん、とこういう事ですね。 |
佳乃 |
はーい。
よく分かりました。 |
ユースケ |
分かりましたね、今日は。
迫力ありましたけれども。 |
佳乃 |
それでは、ズバリお聞きします。
先生は、恋人の理想にどのくらい合わせたらいいとお思いになりますか? |
南 |
私の説はですね、基本的には合わせちゃダメ。
無理をすると恋は長続きしませんから、という説です。 |
佳乃 |
でも、先生さっきのボードでは、、、、 |
ユースケ |
今、先生合わせてたじゃないですか。 |
南 |
えっ? |
ユースケ |
今、先生「合わせる」って所にいっぱい張ってましたよ。 |
南 |
服装、髪型、趣味、、、そんなもんはねー、まあ表面的なことですよね。
でもね、態度とか自分の交友関係、絶対大事ですよね。 |
ユースケ |
うーん、それは全部自分の内面ですよね。 |
南 |
そうです、そうです。
そういう部分は、個性ですよね。
だから、合わせちゃダメ。 |
佳乃 |
そうなのかあ。 |
南 |
本当の自分を知ってもらわないとダメ。 |
ユースケ |
でも、そういう事を相手に合わせないとケンカになったりしませんか? |
南 |
それがね、難しいところですよね。
私の話をちょこっとしますとー
学生の頃に、彼と映画を見に行きました。
で、映画を見た後に、ごはんを食べよ、って約束してたんですよね。
でも、その映画がすごーく気に入っちゃったんですよ、私。 |
ユースケ |
それは、何ていう映画ですか? |
南 |
えっ。それね、、、、まあいい映画なんですよ。
それでね、もう1回見たくなったんですよ。 |
ユースケ |
はい、はい、はい。 |
南 |
で、もう1回見たいな、と思って、
彼に「私ね、もう1回見たいから、帰って」って言っちゃったんですね。 |
佳乃 |
あ~あ。 |
ユースケ |
もう1度見たい、と。
いい映画だったんで。 |
南 |
一緒に見たくなかったの。
1人で見たくなったの。 |
佳乃 |
あまりにもいい映画だったから。 |
南 |
そうなんですよ。 |
ユースケ |
それ、何ていう映画なんですか?
先生、教えて下さいよ。 |
南 |
いや、、、感動する映画なんですけど。 |
ユースケ |
いいじゃないですか。 |
南 |
さあ、次に進みましょう。 |
ユースケ |
そこまで言われたら、先生、ますます聞きたいですよ。 |
佳乃 |
何の映画だろう? |
ユースケ |
俺は「すっぽんのユースケ」つってね。
何ですか、その映画は? |
南 |
えーとー、『フラッシュダンス』っていうんですね。 |
ユースケ |
『フラッシュダンス』!? |
佳乃 |
♪ワッツア フィーリング♪ってやつだあ。 |
ユースケ |
水が、ザッバーみたいな。 |
南 |
うん、うん、うん。 |
ユースケ |
見ましたよー、俺好きだった。 |
佳乃 |
見た、見た。 |
南 |
大した映画じゃないのかもしれないんですけど。 |
佳乃 |
あの時、すごいヒットしましたよね。 |
南 |
流行ってましたよね。 |
ユースケ |
でも、『フラッシュダンス』って今言うと、なんかダサイっすよね。
あの頃はね、非常に流行りましたけれども。 |
南 |
その時、私もちょうどオーディションを受けてたんですよ。
それで、私=ジェニファー・ビールスになってたんですよ。 |
ユースケ |
ちょうど、自分の環境とジェニファーの頑張ってる感じが、だぶっちゃったんですね。 |
南 |
私はダンスじゃなかったんですけどね。 |
ユースケ |
では逆に、相手が自分に合わせてくれないと嫌、っていうのはないですか? |
南 |
基本的には合わせてくれなきゃ、ダメ。 |
ユースケ |
そんな勝手な、先生。 |
南 |
そうでしょう、やっぱり。
でもね、頭ごなしに「ユースケ、しゃべっちゃダメ」って言われたらどうします?死にそうでしょ。 |
ユースケ |
多分ね、俺そのまま死んでます。
ゆっくり息を引き取ると思います。 |
佳乃 |
「しゃべっちゃダメ」って言われたら、しゃべんないですか? |
ユースケ |
いや、まず「しゃべっちゃダメ」って言われた事がないんですけど。
「しゃべっちゃダメ」って言われたら「ちょっと待ってくれよ」と。 |
南 |
こういう教育の仕方はダメなんです。
だからね、例えば「ユースケ君の話、おもしろーい」 |
ユースケ |
「そうかい?」 |
南 |
「ねえ、ねえ、ねえ、でもさこの絵見てよ、ほら。いいよねー」 |
ユースケ |
「あ、これいいなー」
(静かに黙って見ている) |
南 |
って具合に静かな時間ができる。 |
佳乃 |
あー |
ユースケ |
そうだわ。 |
南 |
いい所は残しつつ、別の所に少しずつ少しずつ軌道修正をして、自分の好きな時間を持てるように。 |
ユースケ |
時間をかけて自分色に染めていく、というか。 |
南 |
そうですね。 |
ユースケ |
これ、非常に説得力ありますね。 |
佳乃 |
ねえ。 |
ユースケ |
だから、そういう事が相手にとって別に悪い事ばかりじゃない、という事ですね。 |
南 |
変えられるところはね。 |
ユースケ |
それは、やっぱり今の旦那様もそんな感じで。 |
南 |
教育中です! |
ユースケ |
現在、教育中。 |
|
<一同爆笑> |